海上運送法第9条3項の規定に基づく標準運送約款
- 1986年05月26日制定
- 2002年09月24日改正
特殊手小荷物運送の部
第1章 総則
第1条(適用範囲)
- この運送約款は、当社が経営する航路で行う特殊手荷物の運送に適用されます。
- この運送約款に定めのない事項については、法令の規定又は一般の慣習によります。
- 当社がこの運送約款の趣旨及び法令の規定に反しない範囲内で特約の申込みに応じたときは、 その特約によります。
第2条(定義)
- この運送約款で「特殊手荷物」とは、旅客がその乗船区間について運送を委託する物であって次に 掲げるもの及びその積載物品をいいます。
- 一 道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第2項に規定する自動車であって、二輪のもの
- 二 道路運送車両法第2条第3項に規定する原動機付自転車
- 三 自転車、乳母車、荷車その他の道路運送車両法第2条第4項に規定する軽車両であって、人力により移動するもの(手回り品及び受託手荷物として取り扱われるものを除く。)
- この運送約款で「運送申込人」とは、特殊手荷物の運送を委託する旅客をいいます。
- この運送約款で「営業所」とは、当社の事務所及び当社が指定する者の事務所をいいます。
第2章 運送の引受け
第3条(運送の引受け)
- 当社は、使用船舶の輸送力の範囲内において、運送の申込みの順序により、乗船券の呈示を求め たうえ、1乗船当たり特殊手荷物を1個に限り、その運送契約の申込みに応じます。
- 当社は、前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合は、運送契約の申込みを拒絶し、又は既に締結した運送契約を解除することがあります。
- 一 当社が第6条の規定による措置をとった場合
- 二 積載物品以外の特殊手荷物が次のいずれかに該当するものである場合
- イ 法令の規定に違反して運行されるもの
- ロ その積載物品の積載方法が運送に不適当と認められるもの
- ハ その他乗船者、他の物品若しくは船舶に危害を及ばし、又は乗船者に迷惑を及ぼすおそれのあ るもの
- 三 積載物品が次のいずれかに該当する物である場合
- イ 臭気を発するもの、不潔なものその他乗船者に迷惑を及ぼすおそれのあるもの
- ロ 白金、金その他の貴金属、貨幣、銀行券、有価証券、印紙類、宝石類、美術品、骨とう品その他 の高価品
- ハ 銃砲、刀剣、爆発物その他乗船者、他の物品又は船舶に危害を及ぼすおそれのあるもの
- ニ 遺体
- ホ 生動物
- ヘ その他運送に不適当と認められるもの
- 四 運送申込人がこの運送約款の規定に違反する行為を行い、又は行うおそれがある場合
- 五 運送契約の申込みがこの運送約款と異なる運送条件によるものである場合
- 六 当該運送に関し、申込者から特別な負担を求められた場合
第4条(積載貨物の内容の申告等)
- 運送申込人は、積載物品が前条第2項第3号のいずれかに該当する物であるときは、あらかじめその旨を当社に申告しなければなりません。
- 当社は、前条第2項第3号のいずれかに該当する積載物品の運送の申込みに応じる場合には、 運送申込人に対し、その負担において当該積載物品につき看守人の添乗、積荷保険の付保その 他の必要な措置をとることを求めることがあります。
- 当社は、積載物品が前条第2項第3号のいずれかに該当する物である疑いがあるときは、 運送申込人又は第三者の立会いのもとに、当該積載物品の内容を点検することがあります。
- 当社は、前条第2項第3号イに該当する積載物品の運送に関しては、運送申込人が運送の申込みに際し当該積載物品の種類及び価格を明示したのでなければ、その損傷又は滅失による損害 については、これを賠償する責任を負いません。
第5条(途中下船等)
- 当社は、特殊手荷物の途中下船その他の依頼には応じません。ただし、当社が取扱い上支障が ないと認めた場合は、この限りではありません。
- 前項ただし書きの規定により当社が運送申込人の依頼に応じる場合に必要となる運賃その他の 費用は、運送申込人の負担とします。
第6条(運航の中止等)
- 当社は、法令の規定によるほか、次の各号のいずれかに該当する場合は、予定した船便の発航 の中止、使用船舶、発着日時、航行経路若しくは発着港の変更又は特殊手荷物の種類(積載物 品の種類を除く。以下同じ。)の制限の措置をとることがあります。
- 一 気象又は海象が船舶の航行に危険を及ぼすおそれがある場合
- 二 天災、火災、海難、使用船舶め故障その他のやむを得ない事由が発生した場合
- 三 船員その他運送に携わる者の同盟罷業その他の争議行為が発生した場合
- 四 乗船者の疾病が発生した場合
- 五 使用船舶の奪取、破壊等の不法行為が発生した場合
- 六 官公署の命令又は要求があった場合
第3章 運賃
第7条(運賃の額等)
- 特殊手荷物の運送の運賃(以下「運賃」という。)の額及びその適用方法については、 別に地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)に届け出たところによります。
- 運賃には、運送申込人の運送の運賃及び料金は含まれていません。
第8条(運賃の収受)
- 当社は、営業所において所定の運賃を収受し、これと引き換えに特殊手荷物券を発行します。
- 当社は、運送申込人が船長又は当社の係員の承諾を得て運賃を支払わずに特殊手荷物を乗船させた場合は、船内において乗船区間に対応する運賃を申し受け、これと引き換えに補充特殊手荷 物券を発行します。
第9条(特殊手荷物券の効力)
- 特殊手荷物券は、券面記載の乗船区間、通用期間、指定便(乗船年月日及び便名又は発航時刻 が指定されている船便をいう。以下同じ。)及び特殊手荷物の種類に限り、使用することができます。
- 運送申込人がその都合により特殊手荷物券の券面記載の乗船区間内で特殊手荷物を途中下船させた場合には、当該特殊手荷物券の前途は、無効とします。ただし、乗り換えその他この運送約款 において特に定める場合は、この限りではありません。
第10条(運賃の変更の場合の取扱い)
- 運賃が変更された場合において、その変更前に当社が発行した特殊手荷物券は、 その通用期間内に限り、有効とします。
第11条(特殊手荷物券の通用期間)
- 当社は、特殊手荷物券(指定便に係るものを除く。)の通用期間については、次の各号に定める区 分に応じ、それぞれ当該各号に定める期間以上の期間を定め、これを券面に記載します。
- 一 片道券 片道の乗船距離により次の区分に応じ、それそれの区分で定める期間
- イ 100キロメートル未満のものにあっては、発売当日限り
- ロ 100キロメートル以上200キロメートル未満のものにあっては、発売当日を含めて2日間
- ハ 200キロメートル以上400キロメートル未満のものにあっては、発売当日を含めて4日間
- ニ 400キロメートル以上のものにあっては、発売当日を含めて7日間
- 二 往復券 往復券に係る片道の乗船距離により前号の区分に応じ、それぞれの区分で定める期間の2倍の期間
- 三 回数券 発売当日を含めて2ヶ月間
- 疾病その他運送申込人の一身に関する不可抗力又は当社が第6条の規定による措置をとったこと により、運送申込人が、特殊手荷物を乗船させることを延期し、又は継続して乗船させることができなくなった場合は、当社は、特殊手荷物券の未使用区間について、7日間を限度として、その通用期間を延長する取扱いに応じます。
- 特殊手荷物を乗船させた後に特殊手荷物券の通用期間が経過した場合は、そのまま継続して乗船させる間に限り、当該特殊手荷物券の通用期間は、その間延長されたものとみなします。
第12条(乗船変更)
- 運送申込人が特殊手荷物券(回数特殊手荷物券及び定期特殊手荷物券を除く。)の通用期間の 終了前(指定便に係るものにあっては、当該指定便の発航前)に券面記載の乗船区間、指定便又は特殊手荷物の種類の変更を申し出た場合には、当社は、1回に限り、当該申出に係る特殊手荷物券の発売営業所その他当社が指定する営業所においてその変更の取扱いに応じます。ただ し、変更しようとする船便等の輸送力に余裕がない場合は、この限りではありません。 運送申込人が特殊手荷物券(回数特殊手荷物券及び定期特殊手荷物券を除く。)の通用期間の 終了前(指定便に係るものにあっては、当該指定便の発航前)に券面記載の乗船区間、指定便又は特殊手荷物の種類の変更を申し出た場合には、当社は、1回に限り、当該申出に係る特殊手荷物券の発売営業所その他当社が指定する営業所においてその変更の取扱いに応じます。ただ し、変更しようとする船便等の輸送力に余裕がない場合は、この限りではありません。
- 前項の規定により当社が変更の取扱いに応じる場合には、当該変更に係る手数料は、無料とし、変更後の乗船区間及び特殊手荷物の種類に対応する運賃の額と既に収受した運賃の額との間 に差額が生じるときは、当社は、不足額があればこれを申し受け、過剰額があればこれを払い戻 します。
第13条(乗越し)
- 運送申込人が特殊手荷物を乗船させた後に特殊手荷物券の券面記載の乗船区間の変更を申し出た場合には、当社は、その輸送力に余裕があり、かつ、乗越しとなる場合に限り、その変更の取扱 いに応じます。この場合には、当社は、変更後の乗船区間に対応する運賃の額と既に収受した運賃の額との差額を申し受け、これと引き換えに補充特殊手荷物券を発行します。
第14条(特殊手荷物券の紛失)
- 運送申込人が特殊手荷物券を紛失したときは、当社は、改めて運賃を申し受け、これと引き換え に特殊手荷物券を発行します。この場合には、当社は、その旨の証明書を発行します。ただし、特殊手荷物券を所持して特殊手荷物を乗船させた事実が明白である場合には、この規定を適用しないことがあります。
- 運送申込人は、紛失した特殊手荷物券を発見したときは、その通用期間の経過後1年以内に限り、前項の証明書を添えて当社に運賃の払戻しを請求することができます。
第15条(不正乗船等)
- 運送申込人が次の各号のいずれかに該当する行為をしたときは、当社は、運賃のほかにその2倍 に相当する額の増運賃をあわせて申し受けることがあります。この場合において、乗船港が不明 のときは、当該船便の始発港をもって乗船港とみなします。
- 一 船長又は当社の係員の承諾を得ないで、特殊手荷物券を持たずに特殊手荷物を乗船させること。
- 二 無効の特殊手荷物券で特珠手荷物を乗船させること。
- 三 記載事項が改変された特殊手荷物券で特殊手荷物を乗船させること。
- 四 当該特殊手荷物券の券面記載の特殊手荷物の種類以外の特殊手荷物を乗船させること。
- 五 当社の係員が特殊手荷物券の呈示を求め、又は運賃の支払いを請求してもこれに応じないこと。
- 六 不正の申告によって、運賃の割引を受け、又は運賃を支払わずに特殊手荷物を乗船させること。
- 七 特殊手荷物券を回収する際にその引渡しを拒否すること。
第16条(払戻し及び払戻し手数料)
- 当社は、次の各号のいずれかに該当する場合は、当該特殊手荷物券の発売営業所その他当社が指定する営業所において、それぞれ当該各号に定める額の運賃を払い戻します。
- 一 運送申込人が、入鋏前の船便の指定のない特殊手荷物券(回数特殊手荷物券及び定期特殊手 荷物券を除く。以下この条において同じ。)について、その通用期間内に払戻しの請求をした場合 (第3号及び第5号に該当する場合を除く。)券面記載金額(割引がされているときは、割引後の金 額。以下同じ。)
- 二 運送申込人が、入鋏前の指定便に係る特殊手荷物券について、当該指定便の発航前に払戻しの請求をした場合(次号及び第5号に該当する場合を除く。)券面記載金額
- 三 死亡、疾病その他運送申込人の一身に関する不可抗力により、運送申込人が、特殊手荷物を乗 船させることを取り止め、又は継続して乗船させることができなくなったことを証明した場合におい て、特殊手荷物券の通用期間の経過後30日以内に払戻しの請求をしたとき。券面記載金額と既使用区間に対応する運賃の額との差額
- 四 運送申込人が、入鋏前の回数特殊手荷物券について、その通用期間内に払戻しの請求をした場 合 券面記載の乗船区間の回数割引前の運賃の額に使用済券片数を乗じて得た額を券面記載金額から控除した額
- 五 運送申込人が、定期特殊手荷物券について、その通用期間内に払戻しの請求をした場合 券面記載の乗船区間の往復の運賃の額(往復割引があるときは、割引後の運賃の額)に使用開始日以降の経過日数を乗じて得た額を券面記載金額から控除した額
- 六 当社が第6条の規定による措置をとった場合において、運送申込人が運送契約を解除し、払戻しの請求をしたとき。券面記載金額と既使用区間に対応する運賃の額との差額
- 七 当社が第3条第2項の規定により運送契約を解除した場合 券面記載金額と既使用区間に対応す る運賃の額との差額
- 八 運送申込人が第14条第2項の規定による払戻しの請求をした場合 券面記載金額
- 当社は、前項の規定により運賃の払戻しをするときは、次の各号に定める区分に応じ、それぞれ当該各号に定める額の範囲内において当社が定める額の手数料を申し受けます。 ただし、同項第6号及び第7号(第3条第2項第1号に係る場合に限る。)に係る払戻しについては、この限りではありません。
- 一 前項第1号、第3号、第4号、第7号(第3条第2項第1号に係る場合を除く。)及び第8号に係る払戻し 200円
- 二 前項第2号に係る払戻し イ 発航する日の7日前までの請求に係る払戻し 200円 ロ 発航する日の前々日までの請求に係る払戻し 券面記載金額の1割に相当する額(その額が 200円に満たないときは、200円) ハ 発航時刻までの請求に係る払戻し 券面記載金額の3割に相当する額(その額が200円に満たな いときは、200円)
第4章 運送申込人の義務
第17条(積込み及び陸揚げ)
- 特殊手荷物の積込み及び陸揚げは、船長又は当社の係員の指示に従い、 運送申込人が行うものとします。
- 特殊手荷物の運転者は、特殊手荷物の積込み及び陸揚げに当たっては、当該特殊手荷物のハ ンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、積卸施設及び当該特殊手荷物の状況に 応じ、他に危険が及ばないような速度と方法で運転しなければなりません。
第18条(点検の義務)運送申込人は、下船前に特殊手荷物について点検しなければなりません。この場合において、当 該特殊手荷物について異常を発見したときは、直ちに船長又は当社の係員に報告しなければなりません。
第19条(特殊手荷物の運転者の禁止行為等)
- 特殊手荷物の運転者は、特殊手荷物を運転して乗船し、又は下船する際に船舶内又は乗降施設若しくは誘導路において徐行をせず、又は乗降中の自動車若しくは他の特殊手荷物の前方に割り込んではいけません。
- 特殊手荷物の運転者は、特殊手荷物の積込み及び陸揚げに関し、船長又は当社の係員が輸送の安全確保のために行う職務上の指示に従わなければなりません。
- 船長は、前項の指示に従わない特殊手荷物の運転者に対し、下船を命じることがあります。
第5章 賠償責任
第20条(当社の賠償責任)
- 当社は、特殊手荷物の滅失、き損等による損害については、第4条第4項に該当する場合を除き、 その損害の原因となった事故が、当該特殊手荷物が当社の管理下にある間に生じたものである場合に限り、これを賠償する責任を負います。
- 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合は、適用しません。
- 一 当社が、船舶に構造上の欠陥及び機能の障害がなかったこと並びに当社及びその使用人が 当該損害を防止するために必要な措置をとったこと又は不可抗力などの理由によりその措置 をとることができなかったことを証明した場合
- 二 当社が、運送申込人又は第三者の故意若しくは過失により、又は運送申込人がこの運送約款を守らなかったことにより当該損害が生じ たことを証明した場合
- 当社が第6条の規定による措置をとったことにより生じた損害については、第1項の規定により当社が責任を負う場合を除き、当社は、これを賠償する責任を負いません。
第21条(運送申込人の損害賠償請求権)
- 運送申込人が留保をなさずに引渡しを受けた特殊手荷物については、当該特殊手荷物に関して 生じた損害についての当社に対する賠償請求権を放棄したものとみなします。ただし、直ちに発見することができない損傷又は一部滅失がある場合であって、その引渡しの日より14日以内に当社 に対しその事実を文書により通知したときは、この限りではありません。
第22条(運送申込人に対する賠償請求)
- 運送申込人が、その故意若しくは過失により、又はこの運送約款を守らなかったことにより当社に損害を与えた場合は、当社は、当該運送申込人に対し、その損害の賠償を求めることがあります。
第6章 共通特殊手荷物券
第23条(共通特殊手荷物券)
- 当社と共通特殊手荷物券による特殊手荷物の運送の取扱いに関する取決めのある船舶運航事業者が発行する共通特殊手荷物券は、当社の特珠手荷物券とみなします。
- 前項の共通特殊手荷物券により行われる特殊手荷物の運送については、当社の運送区間に関しては、この運送約款が適用されます。
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